ディズニーダラーは、かつてディズニーパーク内で使用できる特別な通貨でしたが、その美しいデザインや希少性から、現在ではコレクターズアイテムとして高い価値を持つものもあります。特に2005年に発行された ディズニーランド50周年記念50ドル紙幣 は、その独自のデザインと限定生産により、コレクターの間で高い人気を誇ります。
この50ドル紙幣のデザインを手掛けたのは、ディズニー社の「マスター・イラストレーター」 として知られる チャールズ・ボイヤー です。彼は 1960年から1999年 までの39年間にわたりディズニーランドで活躍し、ディズニーキャラクターやテーマパークのイラストを描きました。彼の作品は、リトグラフやパンフレット、雑誌広告、さらにはディズニー社公認の肖像画まで多岐にわたります。
50ドル紙幣のデザインにおいて、ボイヤーは息子の ブルース・ボイヤー(B.C.ボイヤー) とともに制作を担当しました。チャールズが デザインとレイアウト を担当し、ブルースが 油彩で初期スケッチを描く という、親子での共同制作となりました。これは、チャールズにとって 初めてのディズニーダラーのデザイン であり、ブルースにとっても 初めてのディズニープロジェクト でした。
50ドル紙幣は 2種類 発行されました。
「ミラーの中のミッキー」 を描いた紙幣で、現代のミッキーマウスが鏡を覗き込むと、1955年当時のクラシックミッキーが映っている デザインです。この構図は、画家 ノーマン・ロックウェル の作品 『トリプル・セルフポートレート』 をディズニー風にアレンジしたものと言われており、ミッキーの50年間の変遷を象徴する コンセプトとなっています。またこの紙幣のプレフィックスはBとDです(Bはディズニーダラー全体でもこの紙幣のみに採用)。
こちらは タイプ1と同じミッキーのバストアップ(胸像) を描いたものです。
この50ドル紙幣は、ディズニーランド50周年記念イベント の一環として、2005年7月に発行 されました。
タイプ1の紙幣のうち、限定100枚のみ チャールズ・ボイヤーの直筆サイン入り で額装もされています。