Animation Art

最近のアニメでは目にすることが少なくなったセル画やドローイングですが、コレクターズ・アイテムとして高い評価を受けており、オークションの世界でもアートとして一つのジャンルを確立しております。

さて、一口にセル画と言っても、その制作背景や手法は多種多様です。映画やTV番組のために制作されたものもあれば、ファン向けのコレクション品として制作されたものもあります。

セリグラフセル

セリグラフセル(セリセル)は、シルクスクリーン印刷の手法により作られたセル画で、数万円程度で手に入れることができます。印刷ですので何枚でも刷ることができますが、通常は枚数を限定して販売されます。

 

限定版ハンドペイントセル

限定版ハンドペイントセルは、人気作品の名シーンを手描きで再制作したものです。セリグラフセルよりも販売枚数が限られますので、取引価格は高くなります。

 

プロダクションセル

プロダクションセルは、アニメーション作品で実際に使用されたセル画です。当然ながらセル画で制作された作品のみに存在します。また全く同一のセル画は二つとありません。 オークションで取り扱われるセル画の多くがプロダクションセルです。

アニメーション作品は通常1秒間24コマで製作されますので、一作品で生まれるのセル画は膨大な数になります。
しかし、当時は作品が完成すればセル画はゴミとして捨てられ、或いは絵を洗い流して別の作品の制作の為に再利用されていました。また、長期間の保存を想定した品質ではありませんでしたので、現在において半世紀以上前に作られたセル画は大変貴重なものといえます。

1937年、映画で使用されたセル画がアートとして販売されるようになりました。セル画に対してオリジナルの背景画は極めて数が少ないため、ディズニー兄弟とライセンス契約を結んだサンフランシスコのクルバジェ社(Courvoisier Gallery)が、セル画とクルバジェ社製作の背景画をセットにしたのが始まりです。
現存する白雪姫やピノキオのプロダクションセル画の多くはクルバジェ社の背景画がセットになっています。

 


Gallery

フランネルで取り扱っておりますアニメーションアートの一部をご紹介します。